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鳩森八幡神社 (渋谷区千駄ケ谷1-1-24)

 鳩森八幡神社は、千駄ヶ谷の住宅地の中に鎮座する神社である。その境内に祀られている末社の1つに、甲賀稲荷社がある。

 その起源は不明だが、江戸時代には青山権田原にあり、幕府の鉄砲甲賀百人組の信仰を集めた。実際に江戸時代の絵図を見ると、青山権田原付近に「稲荷」の二字を見出すことができる。これが甲賀稲荷社なら、現在の明治記念館の門入って左側付近に祀られていたと推定される。

 明治時代になるとこの地域は、甲賀百人組の屋敷地も含め陸軍の青山練兵場となる。そのため甲賀稲荷社は明治18年に現在の鳩森八幡神社境内に遷座された。

 昭和13年、稲荷社に安置されていた随身像(神を護る武人像)を修復した際、その胎内から「奉納 甲賀百人姓名書」が発見された。同書には甲賀百人組の姓名が列記されている。同じく発見された「御修覆記」によると、随身像は甲賀組によって寄進され、その後文化6年、弘化4年に修復されたことが分かる。また「年中行事」(著者は月山和尚)という書によると、甲賀百人組は毎年2月・5月・10月に白米5斗ずつ奉納し、さらに10月には金3百疋奉納していたという。

 


 

参考文献
『千駄ヶ谷の歴史』(矢島輝、鳩森八幡神社、1985)


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